生まれ育った家は海が遠くに見える立地だった。
子供の頃の俺は海を見るのが好きで、朝、海を眺めるとその日の天気が分かるくらい暇な時はいつも海を眺めていた。
この場所は小学生の頃に自転車で釣りに来た場所だが、今は海沿いに造られたバイパスに設けられたパーキングになっている。
親父が生きている時は、墓参りに行った帰りに昔からあるお弁当屋で五目ご飯と鳥カラを買って、潮風を感じながら食べて帰るのが恒例になっていたが、今日は姉の義父の告別式に参列した帰りに寄ってみた。
久しぶりに海を眺めると心が落ち着く。